第45回  薬の豆知識                  2008.7 


   高尿酸血症とは?

  血液中に尿酸が多くなった状態をいいます。尿酸塩(尿酸の結晶)が関節など
  にたまると激しい痛みを伴う炎症発作『痛風』を起こすことがあります。
  痛風は9割以上が成人男性に発症しますが、痛風の背景には持続する高尿酸
  血症があることから、診断基準が以下のように定められています。

   高尿酸血症の診断基準
  
  正常    血清尿酸値 7.0mg/L以下
  高尿酸血症 血清尿酸値 7.0mg/Lを超える場合


   高尿酸血症を放っておくと・・・

  尿酸値が高い人は、痛風だけでなく様々な病気を合併するとみられています。
   脳血管障害  心疾患  腎障害(痛風腎)  尿路結石  痛風結節


   治療のポイント

  薬物でのコントロールが中心になりますが、生活習慣の修正も大切です。
  @ 肥満があれば解消する。
  A 酸を増やさない食生活にする。
  B 水分を十分摂る。
  C 飲酒を控える。
  D 激しい運動は避け、適度な有酸素運動をする。


   標準体重(BMI 22)を目安に減量しましょう
  
  体重が増加すると血液中の尿酸値が上昇しやすいので、肥満者(BMI 25)
  エネルギーの過剰摂取を控え、標準体重(BMI 22)を目安に減量しましょう。
  BMI = 体重(kg) ÷ (身長()×身長()


   食生活のポイント

  @ バランスの良い食事を摂りましょう。
  毎食、主食+主菜+副菜をバランスよく組み合わせて食べましょう。
    主食…ごはん、パン、麺類
    主菜…魚介類、肉、卵、大豆製品
    副菜…野菜、海藻

  A尿のアルカリ化と尿量の増加を心がけましょう。
  尿酸は主として腎臓から尿中に排泄されますが、尿が酸性に傾いていると
  尿酸が溶けにくくなり、尿酸が結晶となって腎臓に沈着したり、(腎障害)
  
尿路結石を発症する恐れがあります。
   重い腎障害や、心臓病などで水分摂取量を制限されていない限り、水分を
  しっかり(1日の水分摂取量2000ml以上)とって尿量を増やし、尿と一緒
  に尿酸を排泄しましょう。また、尿酸を尿に溶けやすくさせるために、尿を
  アルカリ性に近づけましょう。

   尿をアルカリ性に近づけるためには?
   肉類は尿を酸性にするので少なめにし、野菜や海藻など尿をアルカリ性に
  する食品を毎食1皿以上、1日300(緑黄色野菜100g、淡色野菜200g)
  両手いっぱいにのる位の量を食べるようにしましょう。野菜を沢山食べるた
  めには、加熱調理がいいでしょう。葉菜類は、かさが減るので沢山食べるこ
  とができます。

  Bアルコール類は控えましょう。
   アルコールは肝臓での尿酸産生を高め、腎臓からの排泄を低下させる作用
   があります。まめに『休肝日』を設け、飲み過ぎないようにしましょう。

  
1日のアルコールの適量
  ・ビールならロング缶1本(500ml) ・日本酒なら1合 ・ワインなら1/3

  Cプリン体を摂りすぎないようにしましょう。
   尿酸を作る原料となるプリン体を多く含んだ食品は、連続して大量に食べ
   ないようにしましょう。

   プリン体含有量の多い食品
    鶏・豚・牛のレバー  大正エビ   イカ   タコ   牡蠣
    カツオ   アジ・サンマ・イワシの干物  核酸含有サプリメント

  血液検査で血清尿酸値の高い状態が続いていたり、痛風発作が起こった
  場合は放置せずに、医療機関を受診するようにしてください。