第47回  処方せん薬と大衆薬の違い              2004.11


    今月は、飛行機など長時間同じ姿勢で座ったりしている時に注意した
    い、「エコノミークラス症候群」についてご紹介します。


    ●エコノミークラス症候群とは?

    航空機内などの乾燥した空間や、低い気圧によって、体内の水分が
    蒸散しやすくなると、血液の粘度が上昇してしまいます。水分の摂取
    不足や、アルコール摂取は脱水傾向を招き、血液粘度上昇のリスクを
    高めます。

    このような血液粘度が高まった状態で、長時間の座位により下肢(ひ
    ざ裏や太もも)が圧迫され続けると、うっ血を起こし、血栓ができます。
    これを「深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう)」とい
    います。血栓は、立ち上がった時などに、血液の流れに乗って移動し、
    肺に詰まってしまいます。これが「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」
    です。この2つを合わせて「エコノミークラス症候群」と言います。


    ●エコノミークラス症候群の症状は?

    比較的軽い場合であれば、【足のむくみ・痛み】といったことで済み
    ます。重症の場合には、足にできた血栓が肺に詰まり、【呼吸困難】
    【胸の痛み】・【血圧低下】といった症状を引き起こします。また、
    【失神】したり、最悪の場合には【死亡】に至ることもあります。


    ●エコノミークラス症候群は予防できます!

    【同じ姿勢を保ち続けないこと】と、【適度な水分補給】がとても
    重要です!トイレに行く際に隣の乗客に気を使うからといって、座席
    から動かなかったり、水分補給を控えると、血管に血栓ができやすく
    なります。数時間に一度はトイレの場所まで歩いたり、座席から立ち
    上がるなどをして、水分もこまめに摂ることが大切です。また、アル
    コールやコーヒー等は避けましょう。


    地震後の避難生活においても、避難所や車の中など、狭い場所で
    長時間同じ姿勢をとることが多かったり、トイレ状況が悪いからと
    いって水分摂取を控えたりすることから、エコノミークラス症候群の
    発症が心配されています。定期的に少しでも身体を動かし、水分を
    摂取するようにしましょう。


    初期症状【足のむくみ・痛み】が現れたら、血流が滞って血栓を起こ
    すリスクが高くなります。すぐに姿勢を変えマッサージなどで血行を
    よくしましょう。それでも症状が良くならなければ、急いで医療機関
    を受診する必要があります!