薬と健康情報通信

   第98回  マイコプラズマ肺炎         2012.12



  咳が長く続く「マイコプラズマ肺炎」にかかる人が平年より3倍強も増え
  ています。かつては“オリンピック病”と呼ばれ、4年周期で大流行して
  いましたが、今では規則的な流行は見られなくなりました。しかし、ここ
  1〜2年は患者数が増加し続けています。


   どんな病気?
  「マイコプラズマ・ニューモニエ」という微生物に感染することによって
  起こる呼吸器感染症です。子供や若い人の肺炎の原因としては、比較的多
  いものの1つです。1年を通じてみられ、冬にやや増加する傾向があります。


   症状は?
  代表的な3つの症状は、@痰を伴わない乾いた咳が続くA発熱(38度〜40
  度近い高熱)B胸痛・全身倦怠感(だるさ)です。咳は少し遅れて始まること
  もあります。また、熱が下がった後も長期にわたって(3〜4週間)続くのが
  特徴です。多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い
  症状が続きますが、一部の人は肺炎となり、重症化することもあります。
  一般に、子供の方が軽くすむと言われています。


   どのようにして感染するの?
  患者の咳のしぶきを吸い込んだり、患者と身近で接触したりすることによ
  り感染すると言われています。家庭のほか、学校などの施設内での感染の
  伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2〜3
  週間位とされています。潜伏期間と発症後2週間程度は他の人へ感染させ
  てしまう可能性があります。


   予防法は?
  感染経路は風邪やインフルエンザと同じなので、普段から手洗い・うがい
  をすることが大切です。また、咳の症状がある場合には、他の人にうつさ
  ないようマスクを着用するなど、咳エチケットを守りましょう。


   治療法は?
  基本的には抗菌薬(抗生物質)の服用と、栄養と水分を補給し、安静を保つ
  ことで軽快していきます。軽症ですむ人が多いですが、重症化した場合に
  は、入院して専門的な治療が行われます。長引く咳などの症状がある時は、
  医療機関で診察を受けるようにしましょう。