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第117回 アスピリン喘息
2014.7


アスピリン喘息は、気管支喘息が基礎疾患としてあり、アスピリンに代表される解熱鎮痛薬の使用によって非常に強い喘息発作と鼻症状が誘発されるのが特徴です。アスピリン喘息と呼ばれていますが、アスピリンだけでなく、ほとんどの解熱鎮痛薬が原因となります。


症状は?


原因となる医薬品を服用して、短時間(通常1時間以内)で鼻水・鼻づまりが起こり、次に咳、喘鳴(ぜんめい)(ゼーゼーやヒューヒュー)、呼吸困難が出現し、徐々にあるいは急速に悪化します。意識がなくなったり、窒息したりする危険性もあり、時に顔面の紅潮や吐き気、腹痛、下痢などを伴います。また、飲み薬だけでなく、坐薬やぬり薬、貼り薬などで症状が現れることもありますが、症状の発現までに時間がかかり、薬と症状の因果関係が分かりにくいこともあります。


アスピリン喘息を起こしやすい方の特徴


成人になってから喘息を発症した方
 (頻度:成人喘息の約10%)

女性(男女比4:6程度でやや女性に多い)

通年性の鼻炎症状(鼻水、鼻づまり)のある方

慢性副鼻腔炎(ちくのう症)や鼻ポリープ(鼻茸)を合併している、またはその手術を受けたことのある方

嗅覚異常、無嗅覚症(臭いを感じない)の合併のある方

季節に関係なく喘息発作が起こる方

原則的に喘息のない患者さんには起きません。


早期対応のポイント


「息苦しい」「息をするとき喉がゼーゼー、ヒューヒュー鳴る」などの症状に気づいた場合で、医薬品を服用している場合には、医師に連絡して、速やかに救急外来を受診してください。受診する際には服用した医薬品をお持ちください。なお、喘息の治療中で、あらかじめ吸入や緊急時の医薬品の服用など、指示された処置がある方は、まずそれを行ってください。

アスピリン喘息のうち約半数は患者さん本人も担当医も解熱鎮痛薬が原因であることに気付いていないと言われています。生命の危険を伴うような強い喘息発作がでる可能性もあるため、喘息の診断を受けておられる患者さんは普段から解熱鎮痛薬の使用に際しては十分な注意が必要です。自己判断での薬剤の使用は避け、かかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。