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第130回 B型肝炎
2015.8


 B型肝炎は、肝炎を起こすウイルス(B型肝炎ウイルス)に感染することで発症するウイルス性肝炎の一つです。感染経路は、母子感染と水平感染があり、感染した時期や健康状態によって、一過性感染で終わる場合と6ヵ月以上にわたって感染が持続する持続感染に分けられます。


原因は?


■母子感染
出産時にB型肝炎ウイルスに感染したお母さんから赤ちゃんに感染することがあります。現在日本のB型肝炎ウイルス感染者は110万人〜140万人いるとされていますが、その多くは「母子感染防止策」がとられる1985年以前の出産によるもので、現在は出産時での感染はほとんど防げるようになっています。

■水平感染
医療者における針刺し事故、予防接種での注射器の使い回し、輸血に伴い感染することがあります。しかし、現在は医療環境の整備により、これらを原因とした感染はほとんど起こらなくなりました。その他、性交渉、ピアスの穴開けや入れ墨で器具を適切に消毒せず使用した場合、覚せい剤の回し打ちなどで感染することがあります。
中でも近年最も多いのが、性交渉による感染です。よく知らない人と性交渉を持つ時には、コンドームを使用しましょう。しかし、絶対安全ということはないので、不特定多数の方と性交渉を持つことはなるべく避けましょう。また、パートナーが感染している場合、未感染の方がB型肝炎ワクチンを接種することにより、感染を予防することができます。



症状は?


 思春期以降に感染した場合は、多くの場合は一過性感染で終わります。ウイルスに感染してから数ヵ月の潜伏期間を経て、急性肝炎を起こすことがありますが、大部分の人ではウイルスが排除され慢性化はしません。また、自覚症状がないうちにウイルスが排除される人もいます。急性肝炎を起こすと、全身倦怠感、食欲不振、吐き気、皮膚や白目の部分が黄色くなる“黄疸”が現れることがありますが、黄疸は自然に消え、肝機能も正常に戻ります。

 慢性肝炎は、母子感染で感染した人などの持続感染者に起こります。自覚症状はほとんどありませんが、まれに「急性増悪」という肝機能の急激な悪化のため、だるい、黄疸が出る等の症状が現れることがあります。また、肝炎が数年から数十年と長い間続くと、肝硬変や肝がんに進展する可能性があります。

 感染の可能性が高いと考えられる方や、健康診断などで肝機能検査の異常を指摘されているにもかかわらず、その後再検査や肝炎ウイルス検査を実施していない方は、一度医療機関で検査を受けましょう。